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エルツ城 思い出の確認をしに・・。 [ドイツ思い出の街角]

昔の記憶って時に鮮明だったり曖昧だったりする。ちゃんとした記録を残していなかったから、20年以上もたつと曖昧なことはかなり多い。たくさんの小さな街も旅をしてきたから、その曖昧さはなおさら・・。

あの街を訪れた後、どこへ行ったんだっけ?ホテルはどんな部屋だった?食事はどうしたっけ?なんてことは、我々夫婦の会話にしばしば登場する。そして面白いことに、記憶の鮮明さはそれぞれ違うシーンだったりすることもあるのでお互いの記憶の埋め合わせができたりね・・。


今から24年前、夫の最初の駐在地だったベルリンに滞在中、ドイツ国内あちこちを巡るドライブ旅行をした。
モーゼル川沿いをトリアーまで行き、引きかえして、モーゼル川沿いの美しい木組みの街ベルンカステルに泊まった翌日の朝、山と森の渓谷の中にひっそりとたたずむ美しいを訪れた。
そのお城は当時の西ドイツ通貨500マルク札の裏に印刷されていたエルツ城。ノイシュバンシュタイン城、ホーエンツォレルン城と共にドイツ3大美城の一つと言われているんですって。

モーゼル川から車で山に入っていく。私の記憶では20分くらいだったと思うが広い駐車場があらわれて、そこに車を停めて歩いていった。
観光客は誰も居ない。朝霧の中、私たちだけの目の前にその深々と生い茂る緑の中におとぎ話に出てくるようなお城が現れたのだった。


・・・・と私は24年前のその時のことを記憶している。



しかし、一緒だった夫はその24年前のことをすっかり忘れていたらしく、「エルツ城って行ったっけ??」なんて昨年(2009年)、そんなことを聞いてきたのだ。


ここからは昨年2009年6月7日のお話。

デュッセルドルフからモーゼル川方面へ日帰りドライブ旅行に行った時のこと。モーゼル川沿いのコッヘムの街(前回記事)に立ち寄った後、「昔行ったはずのエルツ城に行こう。」ということになった。いえ、行ったはず・・ではなく、確かに行ったことのある場所なのだ。

24年前はス~っと駐車場まで行けたのだったが、”Burg Eltz”案内板をたよりに今回はずいぶん時間がかかってしまった。
エルツ城へは山に入った道の違いでいろいろな行き方があったようだ。
  1d.jpg

モーゼル川から車を走らせること約1時間・・・、緑深い山奥の城にやっと到着~。

それがこの写真。6月初旬のこの日はお天気が悪くて、肌寒かったな。

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ズームしてみると、観光客がいるのわかりますね。お城の内部ガイドツアーもあるようです。
でも、私たちはここから眺めるだけ。だって、ここは深い谷になっていてお城に行くのに、ずいぶん徒歩で降りていかなくちゃならないんですもの・・。・・・ということは、帰りはこの山を上ってこなくちゃならないしね。
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見ている所には、こんな十字架があった。昔来たときはこれはなかったような・・・・う~ん、忘れているのかもしれない・・。
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ちょっと目を横に移すと、こんな廃墟のようなものもあった。昔の見張台だったのかな~なんて考えたり。
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エルツ城はモーゼル川の支流、エルツバッハ川沿いの山中に位置する。12世紀の建造以来、一度も陥落したことがなく、500年以上もの年月をかけて建設された姿は完成後500年、そのままの姿を留めているんだそう。
岩山の上に複雑に入り組んでそびえ建ち、切り妻屋根の建物、張り出し窓、塔などから成る城は、ドイツで最も美しい城砦の一つなんですって。エルツ家の家系は800年以上も途絶えることなく続いていて、現在の城主は33代目だとか。

まるで昔読んだおとぎ話の中に出てくるように、美しい・・
  1a.jpg




これが24年前に訪れた時に撮ったお城の写真。 あるんですよ~
1986年7月25日撮影
  Eltz.jpg

800年以上もの歴史を積み重ねてきたお城。

我々は24年ぶりの再訪。

いろいろとあった24年だけど、このお城の歴史からすればわずかな年月・・。

当たり前だけど、、
やっぱり変わらないね・・と確認。


ドイツ エルツ城



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コメント 13

tomicchi

はじめまして!
ほんと映画やおとぎ話に出てきそうなりっぱなお城ですね☆
by tomicchi (2010-07-08 16:32) 

めぎ

エルツ城はめぎも行ったことありますよ。
大学のサマーコースに参加して、若い子たちと一緒にバスで行ったんですが、その夏はものすごく暑くて、でもバスにはクーラーがなくて、息も絶え絶えだったことをよく覚えてます。
お城の内部ツアーはなかなかよかったですよ。
中世の質実剛健な頃の甲冑やタペストリーなどが薄暗い城の中に所狭しと並んでました。
もう15年くらい前のことになりました。あの頃は若い大学生に混じってずいぶん年上のつもりでいたけど、今となってはあの頃はなんて若かったのだろうと感じます。
by めぎ (2010-07-09 06:21) 

krause

行ってみたい!です。
by krause (2010-07-09 07:34) 

夢空

24年前の写真もいいですね~☆
今の写真とは、また違う「味」がありますね(*^_^*)
24年前というと、記憶がとんでしまってること、、ありますあります^_^;
by 夢空 (2010-07-09 08:31) 

nachic

おとぎの城みたいで、とっても素敵です。
時間をかけて歩いて行ったら、また記憶も戻ってきたかも?
もしかして、冬は雪に閉ざされてたりとかするんでしょうか?
行ってみたいですね。
by nachic (2010-07-09 12:38) 

マリエ

ヨーロッパのお城って日本人にはやっぱりおとぎの国なんですよね、ステキですね。24年前ですか~私だって記憶はおぼろですよ(^_^;)
あのころデジカメやパソコンがあったらもっといろいろ残せたのにって思います。今は記憶も記録できるから助かりますよね。(*^_^*)
by マリエ (2010-07-09 22:34) 

Inatimy

24年前の写真を見て、あれ、我が家もエルツ城撮ったはず・・・と、
データを探してたら・・・鳥肌。
その12年後、同じ場所から撮ってました。 スゴイ。
私は、エルツ城で、ソーセージの入ったレンズ豆のスープを食べたこと、覚えてます♪
by Inatimy (2010-07-10 05:42) 

自由人

かつて行った場所にもう一度行ってみよう!といつも思うんですよ。
「この道を曲がると確かあるはずだ!」なんて、記憶を辿りながら。
でも、土壇場でいつも新しい国に変更しちゃう。性分ですね、これも。
現代と24年前のエルツ城の姿、当り前だけど時を経ても変わらないその姿に、
少なからず感動を覚えます。再訪だからこその喜びですね。
僕も再訪してみようかな。もう一度行きたいところたくさんあります(^_^)v

by 自由人 (2010-07-12 00:00) 

hatsu

緑深い場所にそびえ建つエルツ城、
とても素敵ですね。
美しさに、思わずため息がでました。

記憶の覚え違い、ありますょね~^^
by hatsu (2010-07-13 06:25) 

いっぷく

箱型の城よりやはり屋根が尖っていて周囲の風景を
眼下に見下ろせるような城って実にサマになりますね。
記憶が薄れるのは仕方がないこともありますが、
時々撮った写真などを見ていると記憶を補ってくれますね。
by いっぷく (2010-07-13 08:01) 

chunta

御結婚 20年を越えられているのですね
ひょえぇぇぇっ 気が遠く・・・
ウチ そんなに保つかしら??  笑

日本のお城より 好きだな
攻められても 持ちこたえるように
考えられている感じだよね
堅牢だけど 素敵~~  (*'ー'*)ふふっ♪
by chunta (2010-07-17 14:44) 

rino

>tomicchiさま
お越しくださりありがとうございます!
このお城、姿形が夢に出てくるようなお城ですよね~。ちょっと前や、だいぶ前の旅のお話を中心に記事にしております。どうぞまた遊びに来てくださいね(^^)

>めぎさま
15年前ですか~。2度目の学生さんだったんですよね。
ここまで行ったんだから、エルツ城の中を見学するべきだったかな~なんて思ったりもしていますが、結局ここからの景色でまぁいいか・・となってしまいました。(うちでは、こういう事よくあります・・(^^;))
きっとここからの景色が一番美しいのだと思います。

> krause さま
車での旅ならではのコースでした。今はカーナビがありますからレンタカーでもわりと容易にガイドブックにない所へも行けますよ(^^)

>夢空さま
昔の写真もあせてしまって・・。でもデジカメにはない味わいがありますね。
今のように、デジカメもパソコンもない時代ですものね~。詳しく記録を残してないのは私があまりマメでないってのもありますけど・・(^^;)

> nachic さま
冬はこの辺りどうなるんでしょうかね~~。閉ざされるってことはないでしょうけど、城の内部の見学はないかもしれませんね。
歩いて、城まで行ってみてもよかったな・・なんて今ブログを書いてちょっと思いました(^^;)

>マリエさま
記憶ってだんだん遠のいていくので、やはり何かの形で残しておくと良いですよね。そう思って、私もすこしづつですが、ブログ記事を更新することにしました。ヨーロッパのお城って小さいころ思い描いたおとぎの国に出てきますよね(^^)

> Inatimy さま
12年前にいらしてたんですね(^^)同じ場所からの写真、きっともうデジカメ時代ですよね?ソーセージとレンズ豆のスープ、私も飲みたかったわ。

>自由人さま
かつての思い出の場所を再訪するってなかなか興味深いところもありますが、でも新しい土地を開拓していく・・っていうのもすごくわかります!できればまだ行ったことのないところへ行ってみたいですもの。
「また行ってみたい・・」と思えることは、その旅がやはり素敵な旅だったということですよね(^^)

>hatsu さま
そうそう(^^)夫婦で話していても、記憶の食い違いがあったりしますよね~。そんな話ができるのも一緒に旅をしているからこそなんだと・・。
エルツ城は過去と今のそんな思い出の場所となりました(^^)

>いっぷくさま
時々写真を見直すのは、良い方法ですよね。アルバムに収めていた写真は私は時々見ているのですが、夫はアルバムを見ることがあまりなくて写真を撮ったことを忘れていたのでしょうね。
小さな村へ訪れたこと、どこに泊まったか、何を食べたのか・・記録をたくさん残すことは大事なことなんだと気づかされましたね(^^)

>chunta さま
chunta さま・・子はかすがいですよ(^^)
子供がそのうち巣立っていくと、残されるは夫婦のみ・・なんですよね。。。って最近感じます(^^)
森の中のお城、素敵でしょ~♪

by rino (2010-07-17 15:24) 

mint_tea

素敵、、本当に童話に出てきそうなお城ですね。
昔の記憶は本当に断片ですね。それでも自分で全て調べ上げたところは、かなり理解して覚えていますが、連れて行ってもらったところは点でしか覚えてない(^^;)あまりに覚えてないのでもう一度訪れたい所がたくさんあります。昔した旅の軌跡を辿ってみたいです。
by mint_tea (2010-07-26 21:06) 

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