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ボーヌ Beaune 神の宿がある街 [フランス ブルゴーニュ・ローヌアルプ地方2009]

2009年8月17日(日)[晴れ]

[車(セダン)]
Dusseldorfデュッセルドルフ→Dijonディジョン→ Beauneボーヌ→ Chamonixシャモニ 
→ Annecyアヌシー→ Hauterivesオートリヴ→ Lyonリヨン→ Vezelayヴェズレー
→ Nancyナンシー→ Dusseldorfデュッセルドルフ


ディジョン(→過去記事)から車で30分ぐらいだったか・・
城壁にぐるりと囲まれた小さな街、ボーヌに到着。
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コート・ドール「黄金の丘」・・と呼ばれる葡萄畑が続く丘陵地帯にあるボーヌは、ブルゴーニュワインの中心地。
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城壁の中は、石畳の中世の町並みが現れる。小さな街なので徒歩で回ってもあっという間。
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ボーヌの街を有名にしているのは、このオテル・デュー(神の宿)
このオテル・デューは15世紀の施療院であり、その名の通り慈善病院だった。
15世紀当時のボーヌは、ブルゴーニュ公国の統治下でとても貧しく、病人や貧困者であふれかえっていたとのこと。そこでブルゴーニュ公の大書記官ニコラ・ロランは自分の所有するブドウ畑をその病院に寄付し、そこから作られるブドウからワインを作り、ワインを売った利益で病人に無料で治療を施こすということを考えついたのが始まりで、1971年まで実際の病院として使われていたそう。
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建物の屋根は赤、黄色、茶色、黒などでブルゴーニュ風の模様がデザインされていて、とても美しい屋根なのです。
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施療院オテル・デューの内部は、19世紀ごろの様子を再現。等身大の人形のナースを置いて、当時の働いている様子をリアルに公開している。

当時の医療器具や・・
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医薬品の棚                      調剤室
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ここは厨房。これは、兎の料理かしら・・。
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病室で働く看護師たち。入院の条件は貧者であることひとつだったそう。
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中央には十字架が。神聖なる病院だね。
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大きな広間のような病室ではベッドが壁にぴったりと縦に並べられている。
ずいぶんベッドの長さが短いようだけど、当時は膝を曲げて寝る習慣があったとか・・。
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このベッドのある大広間はこんな風。天井も高く、まるで教会の中のよう。
ここを看護師さんが甲斐甲斐しく患者を看ていた様子が伺える。
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内部を見学して、外へ出てきてたぶん夕方の6時半ごろだったかな。
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小さな街だけど、小路にはレストランもいっぱいあって。そろそろ夕食の時間ね・・
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8月の中旬、夏らしいこの日は私達も小さな通りのテラス席に陣取って。

「今日は何を飲もうかな・・♪♪」
夫はこれが楽しみ。これが、どうも夫の旅ドライブのエネルギー源らしい。

前菜のお魚のタルタル      そして、ブルゴーニュ風牛肉の赤ワイン煮
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私達のテーブルの前にはこんな小さな教会風の建物が目の前にあって、
ワインを飲みながら、ゆっくりと食事していると、建物を照らしていたこの日最後の日差しがこんなに西に傾いてきて・・。そろそろホテルへもどりましょうか。
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小さな街の旧市街の真ん中に宿をとったので、歩いてすぐ。
9時ごろだったと思うけど、ホテルの下のレストランもまだお客さんがいますね。
2階の窓には、だまし絵が・・。誰か覗いてるよう・・。
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ブルゴーニュワインの里ボーヌは神の宿オテル・デューを取り囲むように栄え、今も中世の趣を残した小さな可愛らしい街。フランス「花の町コンクール」でグランプリを取ったこともある街なんですって。


ボーヌ Beaune (フランス ブルゴーニュ地方)



nice!(28)  コメント(16) 
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コメント 16

マリエ

歴史を感じさせる所ですね、屋根の模様がとっても印象的です。
病院の話きいたことがあります。なるほどリアルに再現してるんですね。ブルゴーニュワインは有名でもここまではなかなか知られていないですよね。
by マリエ (2010-06-23 19:41) 

chunta

この 屋根の模様を見ただけで
日本は勝てなかったはずだと思うよね
19世紀の日本ったら 下駄履きで着物
板塀だよね・・・・  ε-(ーдー)ハァ
こんな病院もあったなんて
スゴイなぁぁ~~

ワイン 飲みたい~~  笑
by chunta (2010-06-23 21:30) 

nachic

屋根の模様が、ずいぶんお洒落。織物みたいです。
ブルゴーニュ風なんですね。
膝を曲げて寝ていたなんて、あんまりくつろげなさそうですね。
旅でゆったり美味しい地酒をいただく、、幸せですよね〜♪
by nachic (2010-06-23 23:13) 

めぎ

まあ、なかなかリアルですね~
しかし入院患者にウサギ料理・・・お肉食べられるほど元気だったのね~
フランスの旅の楽しみは食事とワインですよね~私もあまり遠出しないでヨーロッパの近場の国をゆっくり回る休暇を過ごしたくなってきました♪
by めぎ (2010-06-24 06:42) 

krause

ボーヌは、ワイン好きにはワインの聖地のような場所です^^。一度行ってみたいと思っています。
by krause (2010-06-24 15:02) 

夢空

なになに?この屋根は!(^^)!
すごーいっ☆この模様~。
花の町コンクールですか~、町全体が花で飾られているんでしょうね。
by 夢空 (2010-06-24 22:21) 

自由人

だまし絵は言われないと全然気づきませんでしたよ~
子供の絵みたい。セントラルホテルはなかなか遊び心を持っていますね。
夜9時でも明るいんですね~。この時期は日が高い時期でしょうが、
日本人感覚の僕には、やはり不思議です。でも充分町歩きが出来そうです。
ワインの本場でもあり、神の宿という崇高な場所もあり、
ボーヌは、小粒でもぴりりと辛い、見所豊富な町のようですね。

最後の写真がほんの一瞬、ハートに見えました。(よく見ると全然違う)

by 自由人 (2010-06-25 00:07) 

Inatimy

施療院のベッドが並ぶ大広間、素敵。 
天井の梁に描かれた模様も凝ってて、カッコいいですね。
屋根に小窓がたくさん並ぶホテル♪
一番上に泊りたいなぁ~。
by Inatimy (2010-06-26 06:30) 

Mimosa

ボーヌもまだ訪れたことがなく、いつかこの「オテル・デュー」の美しい屋根を見に行きたいな、とは思っているのですが、いつになることかしら・・・。
ボーヌは、ワインも美味しいでしょうね~!ブルゴーニュワインも気になってるのですが...。ワインが美味しいところは、お料理も美味しいですよね?本場のブッフ・ブルギニヨン(牛肉の赤ワイン煮)、とっても美味しそう~♪
by Mimosa (2010-06-26 22:34) 

noie

オテル・デュー(神の宿)、当時の患者さんには、天国だった
でしょうね。
HOTEL CENTRAL、いい雰囲気ですね。(*^^*)
by noie (2010-06-26 23:05) 

mint_tea

オテル・デューの屋根、素晴らしいですね。
遠目で見ると日本の寄木細工のように見えますが、
私もぜひ見てみたいと思いました。
壁沿いにベッド、なるほど~こういう配置も良いのかもしれないですね。
ホテルのだまし絵は気づかなかったのですが、改めて見て
ちょっとドキっとした…。
by mint_tea (2010-06-29 19:46) 

ミカチ

ブルゴーニュはワインが沢山売られていて、旅行で行ったときに無知だったことを残念に思っていました。今度はもっと勉強して行きたいものです~!
by ミカチ (2010-06-29 23:50) 

rino

>マリエさま
私も旅行に行くまでこの病院のことは知りませんでした。ただ、どこに宿をとるかでいろいろと調べていて、ぜひ、この街に泊まってみたいとおもったのです。なるべく都会ではなく、小さな街に泊まりたかったのもあって。
とても立派な施療院でした。

>chunta さま
そうですね~。屋根にまでこんなに綺麗な模様をほどこすなんて、やっぱりこういう文化は進んでいたということでしょうか。
ここでは赤ワインを飲みました。といっても、私はグラス軽く一杯しか飲めないのですが・・・(^^;)

>nachicさま
旅に出て、美味しい地酒を飲むって本当に醍醐味みたいですね~♪
ふふ・・私は実はアルコールが駄目なので、残念なのですが・・(^^;)
でも旅に出たときはグラス一杯は夫に付き合います♪
ベッドのサイズが小さかったのでびっくりしましたね。

>めぎさま
そう、この病院はこんなお料理まで出て、なんだかすごく良い待遇ですよね。展示なので実際はどうだったのか・・?なんて思いましたけど。
地続きのヨーロッパ。めぎさんはこれからもいろいろな所へ旅できますね。楽しみですね♪

> krause さま
ワイン好きには本当にたまらないでしょうね~(^^)ここでは私たちは赤ワインをいただきました。私はあまり飲めないので残念なんですがね(^^;)

>夢空さま
この屋根は本当に素晴らしかったです。ブルゴーニュの古い建物にはまだこのような屋根が残っているのがあるようです。店先にお花が飾られていて綺麗な街でしたよ(^^)

>自由人さま
ヨーロッパの夏は日が高いので、夕方到着しても小さな街なら充分観光ができますよ。ホテルは街歩きがすぐにできるように、旧市街の中心地にとりました。ホテルセントラルは三ツ星ホテルでした。朝はこのホテルの1階で朝食でした(^^)

> Inatimy さま
まるで教会のような大部屋の病室。たくさんベッドが縦にならんでいて、一瞬ぎょっとしてしまったのですが、広い部屋は綺麗で開放感がありました。
こんな病院に入れた患者さんは幸せだったかも。
ホテルは三ツ星ホテルでしたが、けっこう奥まで広く、部屋はたくさんあったと思います。部屋はまぁまぁ・・って感じだったかしら。

>Mimosaさま
この牛肉の赤ワイン煮は夫が頼んだもの。実は私は別のステーキのようなものがメインだったと思います。でもこっちの方が美味しそうでした。
ワインは赤を飲みましたが美味しかったですよ~♪
Mimosaさんもまたフランスの旅をなさるんではないですか??いつかボーヌ界隈にも行ってみてくださいね。

>noieさま
そう、私もここに入った患者さんはある意味幸せだと思います。お金がなくてもこんなに手厚く看てもらえたんですものね。
ホテルセントラルは場所が旧市街中心地でよかったです(^^)

>mint_tea さま
この屋根はブルゴーニュ風なのですが、ディジョンに行ったときにも教会の屋根がこのような模様でとても綺麗でした。
ホテルのだまし絵はあとで気がついたのですが、面白いですよね。このホテル、観光に便利で場所がすごく良かったのですよ(^^)

>ミカチさま
私も旅行に行ってはじめて知ることが多いです。事前に勉強をいっぱいして行くと、より旅も充実するのでしょうが、怠け者でなかなかそこまでできません(^^;)が、私も次こそは・・!と思います。
ミカチさんもブルゴーニュに行かれたのですね(^^)


by rino (2010-06-30 16:40) 

hatsu

本当に『神の宿』ですね。
rinoさんの写真とお話、心に響きました^^

テラス席でのお食事&ワイン、素敵ですね~♪
by hatsu (2010-07-05 14:21) 

rino

>hatsuさま
大昔、こんな素敵な慈善病院があったなんて、素敵な話ですよね。
8月のフランスは日が長くて、外の席で食事するのが最高の贅沢に感じました~(^^)
by rino (2010-07-05 18:57) 

Otonari-san in Robert

ここで頂くワインはまた格別なんでしょうね~。私も帰国前にブルゴーニュ旅行を計画しましたが時間的な理由で断念。滞在中行けずに悔やまれた場所のひとつです。神の宿に立った時どんな気を感じたのだろう?と私も行ってみたくなりました。
by Otonari-san in Robert (2010-07-17 22:53) 

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