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スイス・グリンデルワルト③ 山のお天気は変わる [スイスグリンデルワルト2008年8月(家族旅行)]


2008年8月
KleineScheidegg(2061m)クライネシャイデックからゆ~~くり歩いて最後牛さんと戯れ
ながら1時間半ぐらい。
午前11時過ぎ頃、Männlichen(2229m) メンリッヒェンに着きました。
ここは、グリンデルワルト村の谷底にあたるグルントから出ているヨーロッパ最長のゴンドラの駅でもあります。

メンリッヒェン展望台の山小屋レストハウスは10年前に来たときから、建てかえられていて、新しくさらに広くなっていました。給仕式のレストランとセルフレストランとが併設されていてテラス席も広く作られていました。
なぜか一方の方は団体が入っているのか?人が入っていましたが、セルフの方はガラガラでした。
10年前も8月でしたが、雲が立ち込めていて、気温がすごく低く、このレストランから出られないほど寒かったのを覚えています。
テラス席の先には昔も今も子供の遊具がいくつか置かれています。

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[右斜め下]10年前の写真
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[右斜め下]そして、今年。童心にかえって・・・。
すぐにポーズをとる姉に、渋々従う弟・・・。でも案外楽しそうだったり・・。             
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↑の写真でもわかるように、山が見えていません・・・
メンリッヒェンに着くころには、お天気はこんな状態になっていました。
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しばらく、ここのレストハウスでお茶(ケーキを食べた人も♪)で休憩。
ここでお昼を食べるにはまだ早いので、
私はお弁当用にラップで包んであるハムとチーズのサンドイッチを4つ買い、夫のリュックサックに入れました。
昔、サンモリッツの山の中で家族でお弁当のサンドイッチを食べたのがとても楽しい思い出として残っているのです。
もう一度似たようなことをしようと・・・。親の気持ちですね。。。
こんなお天気の中、またクライネシャイデックまで戻るため歩き始めました。


雨が降ったり止んだり・・  2時間ほど前に見たあの青空の山はもう姿がみえません。
時折雲が切れて、雲の間から少し青空が覗いたり・・・。
このお天気では昔のようにはいかなかったけれど、青空が覗いた合間にベンチにすわって無事サンドイッチを食べました♪
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そんな天気でも、なぜか山を歩くのは楽しいです。
クライネシャイデックに戻ったときはやっぱりあの青空の山々はどこにもありませんでした・・・。
雨が降っていたり、雲に覆われている時の写真がほとんどありません・・・。

[右斜め下]数時間前にクライネシャイデックから見た山はこんな感じだったのに・・・。           z000.jpg

さて、これからどうするか・・・。
夫の予定ではこれから目前に迫る氷河を見ながら歩くアイガーグレッチャーまで登りのハイキングでした。
きっと家族の誰もが、山の天気は変わる(好転するかも・・)・・・と思っていたのでしょう。
とりあえず、行ける所までは行ってみようか・・・雨の中を歩き始めました。

ユングフラウ鉄道を渡り、登っていきます。
もう薄々おわかりだと思いますが、我々は着の身着のまま・・登山用の服装も靴も用意しておりません。
全くの旅行者、本格的はハイカーではないのです。
特に、私の服装と言ったら、一番上にはタウン用の合皮のショートジャケット、フードも無し。
山、山・・と言っていながら、お恥ずかしながら、こんなもんです。。。
息子のリュックに傘が1本入っていたので、私はさっさとそれを使い、他の家族は特に防水でもないフードでしのぐしかありません。
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ユングフラウヨッホ(3454m)にまで行くユングフラウ鉄道。よく見えていませんが、赤い登山電車が通っています。
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↓途中の道で・・・。お天気はこんな感じ。向こう側は雲と霧で先が見えなくなっていました。
多分雲が無ければ、この谷底の向こうには、太古の昔から光り輝く壮大なEigergletscherアイガーグレッチャー(アイガー氷河)見えてるはず。
歩く人達は、全く着の身着のままの我々日本人家族と、完全登山装備のドイツ人の老夫婦のみ。
この先は崖っぷちの細い道。この時は霧で10メートル先の道がやっと見える程度だったので、
少し戻り、途中、分かれ道になっていたもう一方の道を登ることにしました。
悪天候の中、ここまで来たので、引き返すのも悔しく、息子の先導で、どんどん先を上がっていきました。
ドイツ人老夫婦も我々の後を続きます。
途中、霧の中から一人男の人が降りてくるのが見えて、聞いてみると、「レストハウスまであと20分ぐらい。」
私はそれを聞いたら、ますます元気が出て、また上り始めました。
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3番目に到着した傘をさしている私。   不本意にもビリ到着の夫。 運転の疲れか?!(娘撮影)
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アイガーグレッチャー駅が見えて、顔を上げると・・・
なんと奇跡的に雲がサ~~と流れていて、氷河が顔をのぞかせていました!
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モザイクの私(^^)v

たった5分ぐらいの間だったのでしょうか・・・。
雲の間からほんの少し光も射し、幻のような氷河が目の前に迫ってきました!
その迫力と言ったら、この写真では全く表現できないので残念なのですが、雲でその周りが
見えず、氷河だけが現れたので、まるで太古の時代にタイムスリップしたかのような一瞬でした。

「やっぱり来て良かったね!」
私と夫だけなら、間違いなく、悪天候のため途中で引き返していたでしょう。
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昨年の夏、テレビ朝日「報道ステーション」で温暖化の影響でアルプスの氷河が溶けているという特集番組がありました。
地球の遺産であるこの氷河もこの先後退の一途をたどるのでしょうか・・。とても怖いことです。
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アイガーグレチャー駅。クライネシャイデックからユングフラウ鉄道で1つ目、ユングフラウヨッホ (3454m)に登る途中の小さな駅です。
駅には小さなレストハウスがあって、そこでお茶を飲みながらしばらくの間休憩しましたが、
アイガー氷河の姿はその後、また雲の中へと消えて行き、もう見えなくなってしまいました・・・。
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コメント 21

Ballacki

私も氷河が溶けて出しているというのをどこかの番組で見ました。
そのことを考えるととても怖いです。


by Ballacki (2008-09-15 10:44) 

やおかずみ

うらやましいですね。昔ユングフラウヨッホ鉄道に乗った時に、
トレッキングする人たちの姿を見て、こんな場所を歩きたいと
感じたことを思い出しました。
by やおかずみ (2008-09-15 11:43) 

bonheur

rinoさんの連載を拝読して、「来年は、スイスだな」と希望ををすっかり固めた私でした。
お天気が優れなくとも、山って気持ちいいですよね。氷河もすごい迫力。。
温暖化でスイスの氷河が後退している話、先日のふしぎ発見でやってました。「19○X年、ここまで氷河がありました」という標識がある年から毎年立てられてるとか。折角の自然が失われていくのが悲しいです。
by bonheur (2008-09-15 15:27) 

miffy

霧の中を歩くのはちょっと怖いですが、めったに味わえない貴重な体験ですね。
童心に返って遊んでしまう娘さんと息子さんの気持ちわかります~
私もブランコを見るとなぜか遊びたくなってしまいます^^;
添乗員をしている友達の話では年々氷河が後退していっているのが眼に見えてわかるので恐ろしいといってました。
美しい自然が失われていくのは悲しいですね。
by miffy (2008-09-15 17:42) 

もとこさん。

前回の楽しかった思い出をフラッシュバックさせながらサンドイッチを買う{母}の気持ち、すごく良く分かります。
家でも子供の方は覚えていないから、「母の密かな楽しみ」に終わってしまう事が多かったわ。

恐ろしいようなグレーシャーの光景ですね。
by もとこさん。 (2008-09-15 23:18) 

naomama7

山を登ったことがないのですが・・・
どんなに霧がかかっていても、家族想いなrinoさまの
心は伝わったのでしょうね。
母の優しさ、すごくわかります。
あー、この山のように強くなりたいです。頑張らなきゃ!
by naomama7 (2008-09-16 08:01) 

Inatimy

山はいいですね~。 キレイ♪
何事もまず形から・・・の我が家の「リーダー」(Kamoさん)なら、
きっとスゴイ登山者装備になってるかも♪
近所の森に行くだけなのに、道に迷ったら・・・と心配して、飴を持って出かける私だったり。
by Inatimy (2008-09-16 18:13) 

めぎ

家族の歴史って素敵ですね。サンドイッチ買うrinoさん、家族の歴史の一ページ一ページを大切にするとっても素敵なお母様ですね。
こうして読んでいても、家族旅行っていいなあ・・・と感じますよ。
by めぎ (2008-09-16 18:37) 

mint_tea

メンリッヒェンの小屋が変わってる~~。
10年前と同じポーズでの写真撮影、うるうるしますね。。。
グリンデルワルトでは、私も快晴の日も雨の日も曇の日もありました。
小雨くらいなら近くをぽくぽく歩くのも楽しいものですよね。
一瞬切れた雲の間からの空の青さと氷の白さがたまらなく美しいですね。
昔見えてた青い氷河のトンネルも、今は崩壊して入れなくなってるんですよね…
by mint_tea (2008-09-16 20:21) 

Mimosa

お天気がイマイチだったのは、本当に残念ですね。でも、山の天気は変わりやすいからしょうがないかな~。一瞬でも氷河が見えたり、雲が退いたりしただけでも、まだよかったですよ。せっかく来たのだから、霧や雨でも登ってみたくなりますよね。きっと、私もそうです!
氷河、迫力ありますね~。先日、私も氷河が年々溶けてること、世界ふしぎ発見で見たところです!
10年毎に家族でまたココへ行けるといいですね~。次回は10年後・・・!?今度はお天気になりますように・・・^^♪
by Mimosa (2008-09-17 00:18) 

Baldhead1010

アルプス氷河の後退はひどいらしいですね。
by Baldhead1010 (2008-09-17 06:42) 

自由人

凄いですね~氷河!!頑張って登り切ったからこそ、ほんの少しでも見えたのですね、きっと(^_^)v昔、氷山を船で眺めたことがあるのですが、自然の作り出す造形の力強さに得も言われぬ感動をした覚えがあります。
悪天候にもかかわらず、ご家族4人のハイキング&登山。本当に仲の良いご家族なんだな・・・とおもい楽しく拝見しています。

素敵なご家族だな~・・・・


by 自由人 (2008-09-17 10:04) 

なおぷぅ

氷河!
ご家族で見ることができて、本当に良かったですね!
rino様のブログを拝見する度
私は幸せを分けてもらってる気がして・・・幸せ!
(山見れて幸せだけど・・・氷河や流氷や永久凍土や・・・心配は尽きませんね・・・。
世界はどうなっちゃうんだろう。あまりにも早くいろいろなことが起こる今が怖いです・・・。)
by なおぷぅ (2008-09-17 20:07) 

gehirn

素晴らしい景色の数々・・・感動ですね。

by gehirn (2008-09-18 04:47) 

noie

頑張って登った甲斐がありましたね。氷河だけが目の前に
現れるって、凄い迫力でしょうね。
私も次回の夏に、チロルに行きたくなりました。(*^^*)
by noie (2008-09-18 17:10) 

夢空

実際に見たら、感動なんでしょうね~。
娘が行っている間に私も行きたくなりました、、海外旅行(^^)
by 夢空 (2008-09-18 22:41) 

hatsu

サンドイッチを買うrinoさん、
10年前と同じポーズのお姉さんと弟さん。
そして運転お疲れさまのダンナさま。
ステキですねー♪
家族の思い出、大切にしたいと思います^^

by hatsu (2008-09-19 05:44) 

ミカチ

あとどれくらいで氷河が無くなっちゃうんでしょうね。
氷河の無くなったアルプスなんて想像したくないです。
by ミカチ (2008-09-19 20:55) 

rino

> Ballacki さま
何か、環境破壊の現実を目の当たりにすると
普段よりずっと考えさせられますね・・・。

>やおかずみさま
ユングフラウヨッホまで行かれたのでしょうか。
それもうらやましいです。天候がよくなかったので、あきらめました・・
ヨーロッパの年配の人達がたくさんトレッキンングをしていました。
アルプスの山を仰ぎながら、とても気持ちよかったです(^^)

> bonheur さま
お天気にこだわった記事内容になってます(^^;)
実際、お天気はどうにもならない問題ですが・・しかしそれだけ
スイス旅行はお天気に左右される・・と申し上げても仕方ない感じです。
でもそれだけに、見えたときの感動はひとしおですよ(^^)

>miffy さま
この時はお昼前だったのですが、人がまばらで小さい子供もいなくて
よかったですね(^^)
小さい子供が遊んでいたら、ここで写真が撮れなかったかも
しれませんね(^^;)

> もとこさん。さま
小さい時に連れて行った旅行のことをあまり覚えていないですよね。
うちの子供達も(特に息子は)覚えていなくてすごく悔しがっています。
だから、自分が行ったところをいつかまた行ってみたいと夢見てる
ゆですよ(^^)

>naomama7 さま
子供が大きくなると、予定をあわせることができず、
家族が揃って海外旅行できるなんて、今後あるだろうか・・
もう最後かもしれない・・と思ったらいろいろな案がうかびました(^^)

>Inatimy さま
カッコよく、登山装備して歩いたらいいなぁ~と私も思います(^^)
グリンデルワルトのコースは初心者でもタウン着でも問題なく
歩けるコースが多いので、大丈夫ですが、雨対策はしたほうがいいですね。いつか本格的な登山武装でトレッキングをしてみたいと
思っています(^^)

>めぎさん
ありがとうございます(^^;)
旅行の思い出ってずっとずっと後になっても家族の楽しい話題となって
残っていくんですよね。写真やビデオは老後の楽しみです(^^)

> mint_tea さま
私も昔、氷河のトンネルを見学に行きました。きっといくつか
そういうところがあるのでしょうか・・。
まだ見学できるところはあるようですよ。
mint_tea さんがグリンデルワルトの記事では、晴れていていいなーと思っていたのですが、滞在中は雨の日もあったのですね。

>Mimosa さま
天気が悪かったら、「もう一度ここへ来たい!」と思わせてくれるところですね。また10年後に来られるといいな~~
山のお天気はどうにもならない自然のことなのですが、記事では
ずいぶんこだわってみました(^^;)

>Baldhead1010さま
私もテレビなどで見て、びっくりしました。
過去の映像と比べたりすると、一目瞭然で怖かったです・・・。

> 自由人さま
氷山を船からご覧になったのはすごいでしょうね~~
本当に自然ってすごいし偉大ですよね・・。
それに圧倒されてしまうときがありますね。
お天気がイマイチでも、旅行っていい思い出ができますよね(^^)

> なおぷぅ さま
山も氷河もすごく美しくて強くて、
少しパワーをもらって帰ってきました(^^)
なおさんも、すこしづつ、元気をとりもどしていきますように・・。

>gehirn さま
スイスの景色は本当に美しくて、私は大好きです。
癒されました~(^^)

>noie さま
氷河が見えたときは夢をみているような感じでした・・。
チロルの山いいですね~私もまだまだ行ってみたいところいっぱいです
(^^)

>夢空さま
山々に癒されて帰ってきました~~
夢空さんもお嬢さんがいらっしゃる間にぜひ、旅行に行けるといいですね。
(^^)

>hatsu さま
無理やり予定を合わせ、実現した家族旅行です(^^;)
でも思い出は本当にプライスレス!だと思い、がんばりました・・(^^;)

>ミカチさま
氷河がなくなったらどんなことになるのでしょうか・・。
考えると恐ろしいのですが、こういうことを目の当たりにすると、
人事ではないと感じますね・・・・。






by rino (2008-09-20 08:30) 

甘党大王

家族で同じ場所を訪れる幸運に感謝♡の一日でしたね!(^^)!
家族の成長は嬉しいけれど
自然が(破壊される方向で(>_<)・・・)変わってしまうのは
悲しいを通り過ぎて、怖いですね。
それも、これも(・.・;)人間のエゴからなんでしょうが。
by 甘党大王 (2008-09-20 22:27) 

rino

> 甘党大王さま
今回は子供の成長を感じた旅になりました(^^)
出来るときに無理やりにでも・・(^^;)家族旅行をしないと・・ですね!
by rino (2008-09-22 07:48) 

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