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ベルリンからの便り [日々のなにげないコト]

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ブランデンブルグ門の前で


昨年夏、2009年8月、娘と二人でベルリン旅行をした時の一枚の写真。
左に写っている女性のカメラで撮られたこの写真、先日、知り合いを通してこの写真をEメールで送ってくださった。

この旅行の時、ベルリン生まれの娘は20歳と9ヶ月。ベルリンの壁崩壊から20年という年に思い出をたどる旅をした。その旅の初日、ベルリンでは世界陸上の最終日、女子マラソンが行われていて、私達は時間もちょうどだったので応援しようとブランデンブルグ門へ来ていた。
このフィナーレを飾る女子マラソンは日本でも生中継をされていましたね。
ゴール地点のブランデンブルグ門はすごい観客でごった返していた。

競技が終って観客が散らばっていく時、そんな中をふと見ると、どこかで見たことのある日本人女性が。
「あれ・・誰だったかな。。。」
「もしかして・・似てるな。。。」
その女性と目があって・・。  でも向こうは私のことを覚えているはずがない。

白髪の多分もう60代後半であろうその女性は、私がじっと見つめて近付いていき、でも声をかけるのを一瞬ためらっているのを不思議に思って
「何かしら・・?」と、にこやかに。

「人違いだったらごめんなさい・・もしかして京都のママさんですか?」と私。


今から、20年以上前に私達家族がドイツはベルリンに5年ほど滞在していた時の話しです。西ベルリンに日本人駐在員がよく利用している「京都」というとても流行っているレストランがあった。日本人駐在員もその家族も、日本人にはとても馴染みのレストランだった。多くの駐在員とその家族は多かれ少なかれ、ここで何らかお世話になる。私がベルリンの病院に入院した時も夫がここで海苔巻きを作ってもらって持ってきてくれたり、何かと思い出あるお店である。

ブランデンブルグ門の下で20年ぶりに偶然にも再会した女性・・それはそこのママさん。
「ママさん」と呼ばれるその女性は落ち着いた感じのとても優しい方だった。私にも親切に声をかけてくださったり、お世話になった。一度だけだがゴルフに連れて行ってもらった記憶もある。



ご主人であるオーナーは10年程前に亡くなられて、お店も閉じられたそう。
ママさんは今でもベルリンにひとりでお住まいで、きっとこれからもずっとドイツに住み続けられるのでしょう。


ママさんにとっては長い年月の間、数年滞在しては帰国していく日本人をたくさん見送って、そのほんのわずかな時間のお付き合いを覚えているのはとても困難なことだと思うのだが、
私が主人の会社名と名前、その時の上司の名前を言ったら、思い出してくださって、少しの間懐かしく思い出話をしてくださった。

きっと、今でも優しくてお世話好きで皆に慕われているおば様なのだろう。
その時もベビーカーを押した若い駐在員の奥様らしい方達とご一緒にマラソンの応援にいらしていたのだ。


本当に偶然の出来事だったのだが、
思い出をたどるベルリンの旅にふさわしい再会になった。


その時、Eメールのアドレス交換をしないで別れてしまったのに、伝手をたどって写真を送ってくださった。
ベルリンは年末からの雪が解けず、こんなに長い雪は初めてだそう・・。

2010年1月末のポツダム チェツィーリエンホーフ
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2010年1月末のベルリン 凍っているwannsee(湖)
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すっごく寒そうですね・・・。








nice!(20)  コメント(16) 
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コメント 16

gehirn

日本に帰ってまだ半年なのに・・・もうアメリカが恋しくなって・・・
素敵な出会いでしたね。
それも旅行中に出会えるなんて、きっと赤い糸で・・・???
by gehirn (2010-02-05 08:09) 

Bonheur

凄い偶然でしたね。rinoさん親子とママさんとの再会、何か意味があるのではないかと考えずにはおれません。rinoさんたちにとってベルリンは第二・第三の故郷なのでしょうか。ドイツはいつでもrinoさんたちを待っているよ、と言っているかのような。。
ベルリンには行ったことないので、行ってみたいと思っています。歴史を辿ったり、美術館巡りをしたいです。
by Bonheur (2010-02-05 09:08) 

マリエ

再会のお話を読んでジ~ンときました。出会いや別れっていろいろな関わり、ドラマがありますよね。懐かしい思い出とともによみがえってきて、ひとときでもお話できてよかったですね(*^_^*)
ドイツもことしはとっても寒かったようですものね、凍てついている感じが写真からもうかがえます。
by マリエ (2010-02-05 11:23) 

めぎ

まあ!素敵な再会でしたね~!
そうなんですよね・・・めぎはまだ8年しかここにいないけど、もう何人の駐在の方や留学生とお別れしたことでしょう。
つい先日も、デュッセルからアムスへ転勤なさった方が本帰国の挨拶に訪ねてきてくださったばかりです。ホント淋しいこと・・・このママさんはそれを常に繰り返して生きていらしたんですねえ。
by めぎ (2010-02-05 21:58) 

自由人

素敵なお話ですね~
どんなに離れていても、大切な人とのご縁は、
必ずつながっているものなのですね。
by 自由人 (2010-02-06 09:06) 

rino

> gehirn さま
アメリカもやっぱり遠いですよね~。 gehirn さんのアメリカ生活もすごくステキでしたものね。。お庭の木々やお花、覚えていますよ。
いつかまた行けるといいですね。思い出の旅、できるといいですね♪

>Bonheur さま
ドイツとの出会いも私の人生において偶然なものでしたが、偶然に出会ったものだからこそ、理由を考えずとも好きな国、好きな場所と言えるのかもしれませんね。お恥ずかしいですが、決して、ドイツの歴史に詳しいとか、ドイツ料理が好きだとかではないんですよ・・(^^;)でも私の第二の故郷だと思いたいです。
Bonheur さんにもぜひベルリンにいらしてください!ベルリンは大都会ですが、見るべきところもたくさんありますし、何かを感じとれると思います。

>マリエさま
20年という時間の日常の中でお互い忘れていた存在だったかもしれませんが、ブランデンブルグ門の前でお会いできるなんて、本当にびっくりでした。でも心のどこかには懐かしい思い出となっていつまでも忘れることはないと思います。1月のベルリンの写真があまりにも寒そうですよねーー

>めぎさま
せっかく心許せるお友達ができても、駐在員や留学生さんは期限が来たら
帰国ですものね。お別れは寂しいものですよね。
外国での出会いって特別なものがあると思うのです。
お互いにいろいろな理由があって「そこにいる」人が出会うのですから。
イランに駐在してる時は、日本人が少なく、皆家族ぐるみでお付き合いしてたので、誰かが帰国してしまうと、ぽっかり心に穴があいたようになってしまったものです。それだけ、やはり外国での「母国の友人」って大切なものなのですね。

>自由人さま
そうですね~、なんだか偶然にしては、すごいタイミングでした。きっと何かのご縁なんですね。先日写真を送ってくださったメールには今度ベルリンに来たときは、ぜひ泊まりに来てください、と書いてくださってました(^^)
by rino (2010-02-06 11:42) 

もとこさん。

「ベルリンの母」ですね…
きっとふるさとに帰りたい気持ちの時もおありだったのでしょうね。
末永くお元気で、母していらっしゃれると良いですね。  
by もとこさん。 (2010-02-06 17:44) 

nachic

沢山の人がごった返している場所でふと逢える偶然。
一期一会というけれど、rinoさんにとって、必然の出会いだったの
かもしれませんね。心温まる再会、嬉しいですね。
by nachic (2010-02-07 01:07) 

Inatimy

なんとかして写真を送ってくださったというのも、
うれしい心遣いですね♪ 
いい再会が出来てよかったです、思い出の地で♪
by Inatimy (2010-02-07 07:26) 

rino

>もとこさん。さま
ベルリンの変化もずっと見守られてきたのでしょう。
お元気でなりよりでした(^^)

>nachic さま
いろいろな昔の思い出が呼び起こされて、とても懐かしい気持ちになりました。偶然会えるってすごいことですよね(^^)

> Inatimy さま
まさか、あの時のママさんとインターネットのお付き合いをするとは、びっくりです。やはり私にとってはベルリンは一番の思い出の地かもしれませんね(^^)
by rino (2010-02-08 17:48) 

mint_tea

20年の時間って、想像するよりも本当はずっとあっと言う間なのかもしれませんね。それでも確かに時は流れてるのですね。素敵な再会、そして伝手を頼ってメールを送ってきてくださったママさまの誠実な優しさが伝わってきます。けれど本当に人の縁って不思議ですね。凍った湖、寒そうです!
by mint_tea (2010-02-09 20:37) 

rino

>そうですね。あっという間の気もします。ついこの間のような気がしますものね。自分はぜんぜん変わってないような気もしますし・・(^^)
でも20年という間にこんなにも簡単に写真が送れるようになるなんて、やっぱり時代は移り変わっているんですね。

by rino (2010-02-10 22:08) 

Mimosa

20年振りの偶然の再会、そして伝手を頼って写真を送っていただいたというのは、心温まる素敵なお話ですね~☆
写真に写っているrinoさんとお嬢さん、仲良し美人姉妹のようですね...!
by Mimosa (2010-02-10 23:24) 

rino

>Mimosaさま
いろいろな人とかかわり、助けられて生きてきたんですね。海外生活で日本人の知り合いってやっぱり貴重な存在でしたね。
娘との二人旅行は始めてのことでしたが、娘との女旅は気楽でよかったです♪
by rino (2010-02-11 01:50) 

Otonari-san in Robert

ベルリンのお話は以前DUSにいらした時に伺っていましたがこのお話は伺っておらず、ブログを読ん知りました。本当に素晴らしい再会となりましたね。いつか息子が20歳になったらDUSを再度訪れて色々懐かし訪問したいです。その時はこんな感じで現地で御世話になった方と再会できるかな~?
by Otonari-san in Robert (2010-02-19 23:18) 

rino

>Otonari-san in Robert さま
本当に偶然の出来事だったんですよ~
息子さんが大きくなったら、もう一度デュッセル・ドイツ旅行ができるといいですね。写真を持参して、お世話になったドイツ人の方々を訪ねてみると面白いですね(^^)息子さんにとっても心の故郷として思い出深い場所でしょうから。

by rino (2010-02-20 17:34) 

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