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ありがとうさよならドイツ・・ [ドイツにいます2010年3月]

あっという間だったか、長い間だったか、ここ数年私がデュッセルドルフに行き来している間に、
二人の子供もずいぶん大きくなった。この春から大学3年と大学1年。

2009年ベルリン 街角のパン屋さん
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ドイツとの出会いは私が20歳代半ばの時の東ベルリン。まだ東西ドイツの壁がある時代。
夫の最初の駐在地だった。

2009年ベルリン Friedrich Str.z002.jpg

当時ヨーロッパ特に東ドイツは日本からは本当に遠く感じていて、はじめの2週間くらいはちょっと泣いてたかも。ドイツに赴任するのをすごく楽しみにしていたのに。いろんな意味ですっごく遠い国だったんだね。


2009年ベルリンの壁跡のライン
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日曜日の朝、アパートの窓を開けると、あちこちの教会の鐘の音が鳴り響いていて、、
異国にいるという実感とともに、心が落ち着き、清清しい気持ちになった。

2009年ベルリン フランスドーム
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東ドイツの共産国独特の暗い風景を毎日見ながら、でも教会の鐘の音がさわやかに心に響いていった。今でも蘇る、忘れられない思い出。

2009年ベルリン ブランデンブルグ門
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その私の第二の人生とともに始まったドイツベルリン生活は5年で任期は終わり、そして時はめぐって2005年、夫から再びドイツ駐在の話があった。もう一度暮してみたかったドイツ。

2008年フィッセン近郊g001.jpg


今度はデュッセルドルフ。お金を出せば、さらになんでも手に入る時代。それに今は海外のどこにいたって瞬時に簡単に情報が入る時代。昔の駐在と比べれば不自由さは雲泥の差。

2009年5月 ハン・ミュンデン 街角のカフェ
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でも二人の子供の学校の関係で、帯同ではなく単身に決断。そして子供の様子を見ながら私が時々デュッセルドルフを訪問することができるようになった。この4年数ヶ月、7回の訪問ができた。


ドイツのおやつ ポンフリ
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はじめは1年に1回。滞在期間は12日間。
上が高校生、まだ下が中学生。子供二人を残していくには、私の気持ちとしてはこれがぎりぎりのところ。それでも途中で帰ろうか、と思うぐらいバカみたいに私一人心配してた。


2009年5月 メルヘン街道 ハン・ミュンデン
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そんな子供達もこの4年数ヶ月の間に、私の心配をよそにそれぞれ2回づつ父親のいるデュッセルドルフに立ち寄ったよね。

2008年 家族集合 コルマール  娘(当時大1)と息子(当時高2)・・♪
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そして、そして、もうすぐそういう生活もまた終わりに近づいている。
夫の日本への辞令。

今回は最後にもう一度ドイツの空気を吸いにやって来た。
私は一足先に日本へ。デュッセルドルフに居られるのもあとわずか・・。

2009年6月 コッヘム モーゼル川
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サラリーマン庶民の我家にとっては、随分使った飛行機代も痛くなかったわけではないけれど、偶然のこの家庭の環境に、必然的に前向きに・・。たくさんの思い出も残った。

2008年家族集合 スイス弾丸旅行
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今後旅行でドイツに来ることはできても、自分の家があって滞在する・・ということはもうないだろうな。たぶん。

2008年5月 フィッセン
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今、ここから窓の外を眺め、昔のこと思い出したり、写真を見ていたら、
「やっぱり大好きだなぁ・・ドイツ。」・・ってしみじみ~。


2008年5月 ロマンティック街道沿い
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何が好きって、、何が好きなのか言葉にはできない。
ドイツの好きな点をあげることはできるけれど、だから好き・・というだけではないから。


2009年ベルリン 
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きっと、
自分が暮した国だから。


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いろいろな経験をさせてもらった場所だから。


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第二の人生の初めに、かけがえのないたくさんの思い出を残せたから・・きっとこれが一番大きい。


2009年デュッセルドルフ郊外
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さよなら、ドイツ・・・だけど、「ありがとう、ドイツ」っていう気持ち。



2009年ベルリン ライヒスタークのドイツ国旗 
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私の人生に大きく関わってくれたドイツに感謝。



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めぎ

ああ、終わりですねえ・・・お気持ちが伝わってきて涙が出ました。
めぎはまず、中学生と高校生のお子さん達を日本に置いてお一人で頑張っていらしたご主人に、日本へ、家族の元へ帰ることができるお喜びを申し上げたいです。
また、長い間お一人で子育てしながら暮らしたrinoさんにも。
お子さん達が独立してしまう前に家族一緒に住むことができるようになるのはとても素敵なことですけど、ドイツに帰るように来ることができなくなるのは本当に残念ですね。
ドイツ、ベルリン、デュッセルドルフというキーワードで思いがけずrinoさんと知り合うことができて、とても嬉しかったです。
by めぎ (2010-03-14 01:46) 

rino

>めぎさま

温かいお言葉ありがとうございます。

この広い世の中で、めぎさんとの出会いは確かに、ドイツ、ベルリン、デュッセルドルフというキーワードということなんですよね。海外で現地の方との交流はもちろん大切ですが、私はこのごろ、そこで出会う日本人との出会いもすごくかけがえのないものだと思っているんです。それは年を重ねてきて実感してきたことです。駐在員はひとつの場所で短い時間ですけど、それでも同じ異国の場所で人生をともにしたという絆ってすごく強く残ることがあります。今、私の大切の人達はそういう絆で結ばれている方が多くいます。
めぎさんとの出会いもとても爽やかに思い返しているところです。
by rino (2010-03-14 02:29) 

krause

ご主人の単身赴任、rino様も本当にお疲れ様でした。家族が別々に暮らすことは、精神的にも経済的にも負担がかかるものだと思っていますが、その環境をプラスに考えて生活されていることはすばらしいと思います。

フッセンの教会、これはノイシュバンシュタイン城へ行く途中にあるものでしょうか。因みに私のブログのトップにある森と畑の写真は、ここからそんなに離れていない場所の風景なのです。
by krause (2010-03-14 05:50) 

rino

>krauseさま
 
ありがとうございます(^^)
最初は私自身どうなることかと思っていましたが、この環境をバネに楽しむことを目標にがんばりました(^^;)

このフュッセンの教会は、ノイシュヴァンシュタイン城へ行く途中の聖コロマン教会です!krauseさんのトップのお写真はてっきり北総のものだとばかり思っていましたが、この近くでしたか・・。ここら辺はとても素晴らしい景色のところですよね(^^)
by rino (2010-03-14 06:26) 

ムク

とうとうお別れですね。
長い期間の単身赴任生活、ご主人さま、お疲れ様でした。
そして、その期間、ご家族みんなで協力して生活されてきたことでしょう。
みなさま、お疲れ様でした、、ですね(^_^)
単身赴任生活に憧れている与作はん、今後、そのような生活は
見込みないでしょう~、何をするのもまず我が家に帰ってこないと
どこへも行けない・・・^_^;
by ムク (2010-03-14 07:55) 

hatsu

rinoさんやご家族の、
たくさんの思い出、時間、優しさがつまったお話。
ちょっと切なくて、あたたかい気持ちになりました。
そしてなんだか私も、
『ありがとうドイツ』と言いたくなりました^^
rinoさん、素敵な写真とお話をありがとうございます♡
by hatsu (2010-03-14 08:48) 

masa

rinoさんのドイツへの深い思いが伝わってきました。

長い間、ドイツと関わってこられたのですね。
単身赴任でお一人で住まわれたご主人、お子さん2人をお一人で育てられたrinoさん、そしてお父さんと5年も離ればなれで生活されたお子さん達、ご苦労様でした





by masa (2010-03-14 09:54) 

マリエ

rinoさん、普通の人には味わえない貴重で楽しい時間をすごされたのですね。ドイツと今は一つですが確かに昔はベルリンといったら遠く感じましたものね、いろんな思い出がいっぱい詰まったドイツでの暮らし、お気持ちを想像しただけで涙が出ました。でも家族みんなで日本で暮らせるんですものね、また新しいスタートですね。御主人様もお仕事ご苦労様でした。
by マリエ (2010-03-14 12:56) 

rino

>ムクさま

ありがとうございます(^^)
今回のデュッセルドルフ単身赴任が始まる時、それ以前に別の国の単身が3年半終わって1年経つかたたないところだったのです。ですので、あーまたこれから5年・・って思った時はなんだか途方にくれた気分でした。でもそれもおかげさまで無事に終えることができそうです!
確かに、単身赴任生活あこがれる部分もあるかもしれませんね~~(^^)
たまに会うと夫婦もちょっと新鮮だったりして(^^)アラフォー夫婦、相手の存在を再確認しますよ(^^)

by rino (2010-03-14 14:57) 

ミカチ

ドイツ生活お疲れさまでした。
私は帰国してあと少しでちょうど2年になります。
思い返せばとても充実した日々でした。
今の日本での生活は平穏ですが、
狭い日本人社会のお付き合いが懐かしいです。
by ミカチ (2010-03-14 19:59) 

chunta

お嬢様は夏を越し 就活開始まで
息子さんは 新生活で余裕のスタート
ここからの半年は のんびりですね
ご家族揃っての日本も 楽しいよ
きっと 忘れられない半年になりますよ

旦那様も単身 お疲れ様でした<(_ _)>

by chunta (2010-03-15 00:17) 

Inatimy

長いようで、あっという間のドイツ生活でしたね。
家族揃って再び生活できる楽しさもあり、
ドイツにいめぎさんとお茶する機会が減ってしまう寂しさもあり。
複雑ですね。
大好きなドイツ、また、欧州に遊びに来てくださいね。
by Inatimy (2010-03-15 06:46) 

もとこさん。

いよいよなんですね~
距離は離れていても、しっかりとした絆で結ばれたご家族のお話しは、こうして読ませていただくだけでも幸せになります。端では解らない悲喜こもごもおありでしたでしょうに、楽しそうに乗り越えていらしたrinoさん、ご主人様、そしてお子様方、再びご一緒になれますこと、本当におめでとうございます。
「住む」と言う関わり方は、?行方知らぬ旅カラス?としての海外とのお付き合いだった私とは、対極的な様ですね。今後の日本発信の記事、楽しみにしてます。
by もとこさん。 (2010-03-15 10:41) 

Otonari-san in Robert

このブログを読んでジ~ンときました。私はたった数年のドイツ駐在でしたがnoriさんは東ドイツ時代からですものね。それはそれは思い出も一杯です。ドイツで御家族が増えてベルリンの壁が崩れたのを目にし、ドイツという国は一言では語れない思い出が一杯だと思います。御主人様の単身赴任、お疲れ様でございました。これからは日本での生活になると思いますがnoriさんの楽しいブログ、楽しみにしております。
by Otonari-san in Robert (2010-03-16 23:58) 

rino

>ミカチさま
狭い日本人社会も、大変なこともありますが、それだけ絆も深く、私は駐在した先で良い出会い、良い思い出をたくさん残せました。日本はなぜか忙しくせわしなく日々が過ぎていくような気がします。ミカチさんの海外の絵はいろいろなことを思い出し、とても心がなごみます(^^)

>chunta さま
もう久しぶりの家族4人生活です。でももう子供達は大人になってしまいました。そのうち、だれかが一人暮らししたいなんてことになるかも。。うちが狭いから(^^;)でも楽しく暮らしていきたいと思っています(^^)

>Inatimyさま
長いようであっという間の気もしますね(^^)始まる時はすごく長いようなきがしてとっても不安でしたのに。。。
またヨーロッパには旅行で行きたいと思っています。
Inatimyさんの欧州のお話も楽しみに、懐かしく拝見いたしますね♪

>もとこさんさま
ありがとうございます。8年の長い留守宅生活でした。すっかり子供も大人になってしまいました。日々の悲喜こもごももちろんいろいろとありましたが、なんとか大過なくすごせたのでほっとしています。
「住む」という関わり方・・これはとても楽しかったです。でもこれからは「旅」としての関わり方も追求していきたいですね。

>Otonari-san in Robert
ありがとうございます。なんだかちょっと感傷的になってしまったのですが・・、ドイツとの縁を考えると、やっぱり自分の人生にとってはとても大きな縁だったなぁと思えてくるんですよね。
やはりOtonari-san in Robert さんも暮らした街という関わり方をしたのですから、旅とは少しまた違った感情 なのではないでしょうか(^^)

by rino (2010-03-19 13:34) 

Bonheur

ああ、私も涙が目に浮かびました。。
私は海外在住経験はないですが、父の仕事の都合上転勤族だったため、rinoさんご家族のお気持ちがよくわかります。。
色々なことに感謝される、rinoさんのお人柄も素晴らしいです。
ご主人も、日本に帰られ、ご家族皆様の生活に戻られること、ほっとしたお気持ちなのではないでしょうか。
これからの日本でのrinoさんご一家の暮らしがまた一層素晴らしいものになりますよう、お祈り申し上げております。
by Bonheur (2010-03-19 18:44) 

mint_tea

本当に、人ってひとりでは生きていないんですね。
rinoさんにとっても、ご主人にとっても、お子さんたちにとっても
それをより実感させてくれる環境で、頑張って‘生活’して
こられたんですよね。
日本にいたら当たり前すぎて忘れてしまいそうなことを、
思い出させてくれたような気がします。
by mint_tea (2010-03-19 21:24) 

rino

>Bonheur さま
帰国して数日たちました。コメントありがとうございます。
今回最後だと思ってドイツに行って、ブログを通して気持ちも表現できたし、今はすっきりした気持ちで日本へ戻ってきました。これから現実の日本での生活も健康第一にがんばっていこうと思っています(^^)

>mint_tea さま
コメントありがとうございます。
家族が8年も離れていたけど、それでも心はひとつ・・というか、みんなで心のどこかで支えあいながらがんばっていたような気がします。確かに、日本にいたら、側にいたら、改めて考えることはなかったことかもしれませんね。だから離れているというマイナスも決してマイナスだけではないということだと思いたいですね(^^)
by rino (2010-03-20 10:28) 

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